updated

「合格率・出題傾向・勉強法」ビジネス実務法務2級の勉強法①

「合格率・出題傾向・勉強法」ビジネス実務法務2級の勉強法①

皆さん、こんにちは。これから9回にわたって、ビジネス実務法務検定試験 ®2級で合格点を取るための勉強法についてお話をします。

第1回は、具体的な勉強法の前に、ビジネス実務法務検定試験 ®2級とはどのような試験なのか、資格取得のメリット、試験日、合格率、出題内容、出題傾向とその対策等について概要をご説明します。具体的な勉強法の詳細については、第2回以降で触れていきます。

広告

1. ビジネス実務法務検定試験 ®2級とは

ビジネス実務法務検定試験 ® 2級とは、企業が求める、ビジネスシーンで必要とされる実践的な法律知識を身に付けることができる試験です。

現代社会では企業の継続的な活動のために、コンプライアンス(法令遵守)能力を身に付け、リスクを事前に、認識し、回避・解決できることが1人ひとりに求められています。

その基礎となる実践的な法律知識を体系的・効率的に学び、能力を測定することができます。

2. 資格取得のメリット

ビジネス実務法務検定試験 ® 2級の資格を取得することにより得られるメリットは、3つあります。

1つ目は、企業が求めるビジネスパーソンに必要とされる実践的な法律知識を、効率的に身に付けられることです。
民法・商法(会社法)を中心に、数多くの法律を学習するため、様々なビジネスシーンで生じ得るリスク等に敏感に反応することが可能となります。

2つ目は、就職や転職、キャリアアップに役立つことです。
もともと、この試験は、企業からの要望に応えて設立された試験ですので、当然企業側の注目度も高くなっています。社内の推奨資格としたり、人事異動や採用時の参考資料として取り入れたりする企業も増えています。

3つ目は、他の法律系資格取得へのステップアップとなることです。
この検定試験で出題される法律は、民法・会社法など、他の資格試験と重複する科目も多く、検定試験合格後に宅地建物取引士、行政書士、社会保険労務士などの他の法律系資格を狙う場合には、非常に有利なスタートをきることができます。

実際にも、この試験に合格した後に、宅地建物取引士や行政書士の試験にチャレンジして合格する方が多くみられます。

3. 試験日程等

ビジネス実務法務検定試験 ® 2級の試験日程等は、以下のとおりです。

試験日程 年2回(第1シーズン:6~7月、第2シーズン:10~11月)
※2025年度は6月19日~7月7日、10月23日~11月10日
試験時間 90分(開始時間は10:00~19:00までの間で、原則として各会場ごとに選択可能)
受験申込 試験日の約1ヵ月前から開始 (インターネットにて申込み)
受験資格 学歴・年齢・性別・国籍による制限はありません。
受 験 料 IBT方式…7,700円(税込)
CBT方式…7,700円+CBT利用料2,200円(税込)
試験形式 多肢選択式
合格基準 100点満点とし、70点以上をもって合格
成績照会 試験終了後、即時確認可能
※Web上のマイページでも随時確認可能

2級試験は、3級試験と同様に、満点をとる必要はなく、70点をとれば合格することができます。

ビジネス実務法務検定2級 資格概要

4. 実受験者数・合格者数・合格率等

最近5回の実受験者数・合格者数・合格率等は、以下のとおりです。

実施年月・回数 実受験者数 合格者数 合格率
2025年第1シーズン
第57回
5,729人 2,027人 35.4%
2024年第1シーズン
第55回
5,454人 1,828人 33.5%
2023年第2シーズン
第54回
6,351人 2,455人 38.7%
2023年第2シーズン
第54回
6,351人 2,455人 38.7%
2023年第1シーズン
第53回
5,218人 1,523人 29.2%

2級試験の合格率は、2023年第1シーズンでは29.2%でしたが、その後は30~40%あたりで推移しています。

ビジネス実務法務検定2級 難易度

5. 出題内容

ビジネス実務法務検定試験®2級の出題内容は、3級の基礎知識(売買や賃貸借など)を前提として、より実務的で応用的な法律知識が求められます。3級との重複部分もありますが、事例を交えた応用問題や実務判断を問う内容が中心となっています。
現在の公式テキストに基づき、以下の8つの分野から構成されています。

① 企業取引の法務

ビジネスや損害賠償にかかわる法律、契約法の実務的応用が出題されます。
主要な法律は民法、商法です。

② 債権の管理と回収

債権の担保、緊急時の債権回収、債務者の倒産処理手続について出題されます。
主要な法律は民法、破産法、会社更生法、民事再生法、民事保全法です。

③ 企業財産の管理・活用と法務

流動資産の運用・管理の法的側面、固定資産と法律、知的財産権の管理と活用が出題されます。
主要な法律は知的財産権関連法(特許法、意匠法、商標法、著作権法)です。

④ 企業活動に関する法規制

経済関連法規、消費者保護関連の規制、情報化社会にかかわる法律、企業活動と地域社会・行政等のかかわり、企業活動にかかわる犯罪について出題されます。
主要な法律は独占禁止法、下請法、景品表示法、不正競争防止法、消費者契約法、特定商取引法、個人情報保護法です。

⑤ 株式会社の組織と運営

株式会社の仕組みや運営について、より実務的な観点から出題されます。
主要な法律は会社法です。

⑥ 企業と従業員の関係

労働組合と使用者との関係に加え、社会保険制度についても出題されます。
主要な法律は労働組合法、労働者災害補償保険法、雇用保険法、年金保険法、医療保険法です。

⑦ 紛争の解決方法

紛争の予防方法、民事訴訟手続、その他の紛争解決手段について出題されます。
主要な法律は民事訴訟法、民事保全法です。

⑧ 国際法務(渉外法務)

国際取引に関する法的諸問題と対応ポイントについて出題されます。
主要な法律は国際私法、法適用通則法、民事訴訟法です。

6. 出題傾向と対策

【2023年度からの大幅変更】

2023年度から出題形式が大幅に変更され、試験の難易度が上昇しています。
従来の正誤問題(○×式)や4肢択一式問題が廃止され、より精密な知識を要求する以下の形式に変更されました。

● 2つの問題文の正誤を組み合わせて判断する4択問題
● 複数選択肢の正誤組み合わせを選ぶ6択・8択問題
● 2つの問題文の比較選択問題

この変更により、合格率は従来の約50%から30%台に低下しており、曖昧な知識では対応が困難になっています。

【最重要分野】

民法・商法・会社法 出題の最重要分野は民法と商法・会社法で、全100点中約35~50点を占めています。
この2分野の習得が合格の鍵となります。

【効果的な学習戦略】

合格ライン70点を確実に突破するポイントは以下のとおりです。

● 民法・商法・会社法を最優先で学習し、確実に得点源とする
● 基礎知識の徹底的な定着を図る(表面的な暗記では新形式に対応不可)
● 新しい問題形式に慣れるための十分な演習を行う
● 事例問題への対応力を身に付ける実務的な学習を重視する

特に、制度の本質的理解と実務での判断力が求められるようになったため、単なる暗記学習から「なぜそうなるのか」を理解する学習への転換が不可欠です。
最新の問題集を活用し、新形式問題に十分慣れることが70点以上獲得の必須条件となっています。

ビジネス実務法務検定2級 過去問

7. ビジネス実務法務検定試験®2級の勉強法

まずは、テキストと過去問題集をご用意ください。私のおすすめは、テキストについては「合格革命 ビジネス実務法務検定試験(R) 2級テキスト&一問一答」(早稲田経営出版)です。
70点を確実に取ることをコンセプトとして、試験に出る重要箇所が一目でわかる工夫がなされており、しかも、両者はいずれもオンスク.JPのオンライン講座で2級試験の講座を担当されている講師の方が執筆されていますので、安心して使うことができます。

資格試験の勉強は、短時間でも毎日休まず続けることが大切です。1回30分の勉強を1日2回行ってください。「30分×2回」が「合格できる受験勉強」の秘訣です。ウィーク・デーでもこの位の時間は取れるはずです。
最初の30分はテキストを読み(インプット)、次の30分は過去問題集を解いてください(アウトプット)。インプットの勉強とアウトプットの勉強を併行して行うことが、受験勉強における「王道」です。

それでは、合格に向けてがんばってください。

次回からは、ビジネス実務法務2級検定試験®の合格ラインである「70点」を確実に取るための具体的勉強法を、各出題分野ごとにお話をしていきます。

ビジネス実務法務検定2級講座

参考URL:
https://tacpub.jp/list/detail.php?bc=552400

無料登録でオンラインの資格講座を体験しよう!

資格受け放題の学習サービス『オンスク.JP』では様々な資格講座のオンライン学習が可能です。
最短20秒の無料会員登録で、各講座の講義動画・問題演習の一部が無料体験できます。

※無料会員は、決済情報入力なしでご利用可能。
※自動で有料プランになることはありません。

無料体験でできること

無料会員登録

オンスク.JP 講座一覧

関連する記事が他にもあります

広告

お友達紹介特典URL発行

ログインが必要です

オンスク情報マガジン

ページトップへ